ミステリー好きの少年少女はもちろん、大人も楽しめる館を舞台にした物語です。不気味な雰囲気の中で進む謎解きが好きな人におすすめの一冊です。
| タイトル | びっくり館の殺人 館シリーズ |
| 作者 | 綾辻行人 |
| 出版社 | 講談社 |
読み始めた理由
次女が読み始めたこの本。読んだ後、どこかもやもやした様子で「お母さんの感想を聞かせて」と言ってきました。
こんな反応は初めてだったので、私も興味が湧いて読み始めました。
概要
小学6年生の主人公は、転校先で「びっくり館」と呼ばれる洋館に住む少年・俊夫と出会います。
俊夫と親しくなり、びっくり館にまつわる話を聞いたり、関わっていくようになります。やがてある事件へと巻き込まれていきます。
こんな人におすすめ
- ミステリー好きの小学5~6年生以上
- 少し怖い話が平気な子
ネタバレ無し感想
グロテスクな描写は少なめですが、全体的に暗い雰囲気を感じた物語でした。後書きを読んで、本書が小学校高学年をターゲットとして書かれた物語だと知り、衝撃を受けました。
子どもと話し合うには少し重いと感じる人物背景が描かれているからです。
一方で、この「館シリーズ」と呼ばれる一連の作品は、小学生から人気があると聞いていたので、そのギャップにも驚きました。
ネタバレ感想
物語としては楽しく最後まで読み切りました。割り切れない出来事もあり、「人生って順風満帆じゃないよな」という視点から見ると、リアリティのある話だと思います。
全体として、昔読んだ江戸川乱歩作品と似通った空気感を感じました。
謎解きに関しても、なるほどと納得できる難易度だったと思います。
このシリーズでは、「中村青司という建築家が手掛けた館では何かが起きる」事を前提にしています。最後のシーンはこの物語単体で読むと理解できない点がありましたが、シリーズを通して読むことで理解できる部分があるのかもしれない、と感じました。
~次女との会話~

読み終わったよ。物語は面白かったけど、最後は不可解だったかな。

そうだよね、唐突過ぎて、ちょっとおかしいと思った。

次女がもやもやしたのは、その点だったの?

それもあるけど、
だって、優しかったおじいちゃんが俊夫に対してあんな事をするなんて、
悲しすぎるじゃない。

ああ、次女はおじいちゃんが大好きだものね
『かがみの孤城』の感想でも書きましたが、児童書は安心できる結末で終わる作品が多く、それが子どもの心の安定につながるとも言われています。
次女は事件の真相よりも、登場人物の悲しい結末の方が心に残ったようでした。
同じ本を読んでも、私は物語の構成や謎解きに目が向き、子どもは登場人物の気持ちに寄り添っていました。親子で感想を話し合うことで、同じ作品でも見えているものが違うのだと改めて感じました。


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