日常で起きるミステリー。点と点が線で結ばれる驚きを味わいたい人におすすめできる一冊です。
| タイトル | 謎の香りはパン屋から |
| 作者 | 土屋うさぎ |
| 出版社 | 宝島社 |
読み始めた理由
「このミステリーがすごい」大賞に選ばれたこの作品。長女が読みたいと購入しました。
その後、殺人事件が起きるような怖い話が苦手な次女も手に取り、「ミステリーって面白い!!」と夢中に。これをきっかけに、他のミステリー作品も読むようになりました。
表紙はおいしそうなパンを店頭に並べている女の子が描かれています。優しい色合いで、とてもミステリー作品には見えません。
子どもたち二人に勧められ、私も読み始めました。
概要
大阪府豊中市にあるパン屋「ノスティモ」でアルバイトをする大学生・市蔵小春。日常の小さな違和感を手掛かりに、様々な事柄に気が付き、身近な人たちが抱える悩みや出来事を解き明かしていく、心温まる連作ミステリーです。
こんな人におすすめ
- ミステリーは怖そうで手が出せない人
- 点と点が線で結ばれる瞬間が好きな人
- 心温まる日常ミステリーを読みたい人
- 大阪が舞台の物語を楽しみたい人
ネタバレなし感想
日常で起きることがミステリーになる。これって、不思議な感覚でした。でも、生活をしていて、「ああ、この子がした行動にはあの背景があったんだな。」ってわかることがあると思います。そんな現実にもありそうだと感じられる物語でした。
パン屋ならではの豆知識も面白く、おいしそうなパンの描写には何度もおなかが鳴りました。空腹時に読むのは少し危険かもしれません。
また、大阪が舞台で、実在する地名やお店た登場します。読みながら、どんなところなのかな?と調べてしまいました。実際に住んでいる人にとっては、ちょっと嬉しいお話ではないでしょうか。
ネタバレ感想
最初は「ミステリーなのに穏やかな物語だな」と思いました。
ところが、物語のあちこちに散りばめられた小さな出来事が、最後には見事につながっていきます。その構成の巧みさには思わず感心しました。
また、この物語には、読んでいて嫌な気持ちになるような悪人がほとんど登場しません。ミステリーでこの設定ってなかなか斬新だと思いました。人間関係のストレスをあまり感じること無く、安心して読み進められます。
次女は怖い話が苦手で、ミステリーは敬遠していたのですが、この本を読んでから「ミステリーって面白い。」と言って、他のミステリーも読むようになりました。こどもの視野を広げることにも一役買ってくれた本です。
全5話で構成されていて、一つ一つにテーマとなるパンがあります。
最後に明かされるパンの雑学も楽しみでした。
長女がフランスパンについて話していた雑学もこの本からの引用だと判明しました。
物語を楽しみながら、パンについての知識まで自然と身につく一冊。読み終えたあとには、パン屋へ立ち寄りたくなる作品でした。
『謎の香りはパン屋から』を読んで、「あの話はこの本が元だったのか!」と気づいた、我が家でのやり取りです。

フランスパンは平和の象徴だからナイフで切ってはいけない
(※後に認識違いと判明)

へー
まあ、母は切っちゃうけどね。
でもなんで?

ナイフはあぶないから殴り合えってことだったかな?
(※後に認識違いと判明)

わっはっは
なにそれ
~母読了後~

何をどう間違えるとフランスパンで殴り合うことになるのか・・・
豆知識は、うろ覚えのまま話すととんでもないことになるのだと実感した一件でした。


コメント