「これくらいなら大丈夫。」そんな軽い気持ちが、いじめやSNSでのトラブル、思わぬ法律問題につながることがあります。
『こども六法』は、子どもが法律を通して「自分を守る方法」と「人を傷つけない考え方」を学べる一冊です。
| タイトル | こども六法 |
| 著者 | 山崎 聡一郎 |
| 出版社 | 弘文堂 |
| おすすめ度 | ★★★★★ |
| 読みやすさ | ★★★★★ |
| 学び度 | ★★★☆☆ |
| おすすめ対象 | 小学生中学年・高学年・中学生 |
本の概要
「法律は、みんなの安心で安全な生活を守るために決められたルールなのです」
引用元:「まえがき」
法律を知ることで、トラブルを防いだり、自分を守ったりできます。
しかし、知識がないと、相手が悪い場面でも「自分が悪い」と思い込んでしまうことがあります。
本書は、そのような場面を子どもに分かる言葉で解説しています。
読んで得られること
- 困ったときに、誰かへ相談する大切さを学べる
- いじめを法律という視点から考えられる
- 自分だけでなく友達の権利についても考えられる
対象年齢
小学校高学年から
イラストが多く使用されていて、解説も丁寧です。小学校中学年でも読むことができます。
また、広く網羅された法律の知識は、中学生や高校生でも参考にすることが出来ると思います。
メリット・デメリット
メリット
- 自分が法律で守られていることがわかる
- トラブルを第三者からの視点で考えられる
- 世の中の仕組みと自分の関係を考えられる
デメリット(気をつけること)
- 読み物ではないため、自分の興味のある箇所を探す必要がある。
- 法律の仕組みを中心に解説しているため、具体的な事例は多くありません。
「じっくり読み込む本」というよりは、パラパラとめくって、自分の興味のあるところを集中して読むほうが適していると感じました。
家族で読んだ感想
家族の反応
かわいい表紙で、手に取りやすい本です。長女が購入し、何日かかけて読み進めていました。当時小学四年生でしたが、おもしろそうに読んでいました。
友達とのトラブルが起きなくなったとは言えませんが、「それって本当にやっていいことなのかな」と考える場面が増えたように感じました。
次女も、ぱらぱらとめくって読むのに適していると言い、たまに手に取っています。
私の感想
普段の生活に関係のある法律は「民法」だと思っていましたが、この本を読むと、「刑法」や「日本国憲法」も生活に密接に関わっていることが分かります。生活の中の出来事を、「法律」という点から考えるのは、とても新鮮かつ、ためになるなと思いました。
また、「六法」は「刑法」「刑事訴訟法」「商法」「民法」「民事訴訟法」「日本国憲法」で構成されています。本書には「商法」の代わりに「少年法」が掲載されています。この臨機応変さも、本書のいいところだなと思いました。
いじめについても書いてある
本書では六つの法律に加え、「いじめ防止対策推進法」についても紹介されています。
いじめを「仕方がないこと」ではなく、社会全体で防ぐべき問題として考えられる内容になっています。
友達との関係や学校生活で悩んだとき、「法律ではどう考えるのだろう」と立ち止まるきっかけになる一冊だと思いました。
よくある疑問
Q.法律にくわしくなれますか?
六法ってなんだろう、という視点から法律について知ることができます。
本書は子どもに関わるであろう法律を優しく解説しているため、詳しく知りたい場合は、他の本も読むことをおすすめします。
Q.子どもだけで読み進められますか?難易度は?
はい、小学生高学年から読めるように作られています。しかし、法律の解説だけだと、想像しにくい点もあるかもしれません。親子で一緒に、実例を考えてみるのも良い読み方だと思います。
Q.SNSトラブルの解決につながりますか?
本書ではSNSトラブルについて直接的な言及はありません。
SNSそのものの使い方ではなく、「人の権利を傷つけない」「困った時に相談する」といった考え方を学ぶ事が出来ます。
姉妹書籍『こども六法NEXT』に、SNS被害者になった場合の対処法が書かれています。
『こども六法NEXT』→「類似本との比較」の項目で簡単に紹介しています。
類似本との比較
| 本 | 向いている人 | 特徴 |
| 『こども六法』 | 幅広く法律を知りたい人 | 子どもに関わる法律全般を学べる |
| 『13歳からの民法』 | 身近な事例で法律を学びたい人 | 民法の基本を日常生活と結び付けて学べる |
| 『こども六法NEXT』 | トラブルへの対処法も知りたい人 | SNSや学校生活など実践的な対応を学べる |
『こども六法』(本書)
「六法」に書かれている、子どもに関係する事柄についてまとめられています。「訴訟」や「裁判」の流れなどについても触れられているため、ニュースを見る際に深く考える思考が身につきます。
幅広い法律を知りたい人に向いています。
『13歳からの民法』
友達との関わり方について、読んで想像しやすい本です。
身近なトラブルを例に、民法の考え方を学べます。
『こども六法NEXT』
「実際にトラブルにあったときに、どう大人に動いてもらうか」という観点から書かれています。大人も読む事で、子どもの相談に対しどのように答えるべきか、考えることが出来ます。
トラブルの事例がマンガで表現されているため、幅広い人が読みやすいです。
トラブルへの具体的な対応を学びたい人に向いています。
おすすめしたい人
- 友達関係にもやもやしている人
- 子どもに身を守る術を身につけて欲しい親
- 法律について知りたいけれど、難しい本だと抵抗のある人
- 学校生活やいじめについて親子で話し合いたい人
まとめ
法律は、特別な人だけが知っていればよいものではありません。毎日の生活の中で、自分や周りの人を守るためのルールです。
『こども六法』は、子どもだけでなく保護者にとっても、「知っていてよかった」と思える知識が詰まった一冊でした。親子で一緒に読み、日常の出来事を法律という視点から話し合うきっかけにもおすすめです。
補足 記事内で紹介した書籍
あわせて読む事で、法律やトラブル対処に対する理解が深まります。
『13歳からの民法』
実際の生活の中の出来事から、民法を考えることが出来ます。
『こども六法NEXT』
いじめやトラブルに対処するために、周りの大人にどう働きかけるか。
子どもから相談されたらどうするべきかを考える視点が身につきます。


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