「日本と外国の関係って、どうやって決まるの?」
「外交って難しそう」
「国同士の争いは、どうすれば防げるの?」
ニュースで国際問題を目にしても、自分には遠い世界の話だと感じることはありませんか?
『13歳からの日本外交』は、外交が私たちの暮らしや未来にも関わっていることに気づかせてくれる一冊です。
読み進めるうちに、ニュースで報じられる出来事だけでなく、「なぜこのような状況になったのか」という背景にも目を向けることが大切だと感じました。
| タイトル | 13歳からの日本外交 |
| 著者 | 孫崎 享 |
| 出版社 | かもがわ出版 |
| 発売日 | 2019/4/22 |
| おすすめ度 | ★★★★★ |
| 読みやすさ | ★★★☆☆ |
| おすすめ対象 | 中学生・高校生・ニュースが苦手な大人 |
『13歳からの日本外交』の概要
元外務省勤務の著者が、外交や安全保障を中高生にも理解できるように解説した入門書です。
「外交や安全保障は専門家だけが考えればいい」という考えに危機感を抱き、自身の経験を交えながら、日本外交の役割や国際社会との関わりをわかりやすく紹介しています。
難しい専門用語だけでなく、身近な例も交えながら説明されているため、外交の基礎を学びたい人におすすめです。
『13歳からの日本外交』を読んで学べること
- 外交や安全保障の基本的な考え方
- ニュースの背景にある歴史的な出来事
- 日本が海外からどのように見られているか
- 国同士が交渉する際に大切な考え方
- 元外務省勤務の視点から見た、日本外交の課題や可能性
対象年齢
対象の目安:中学生以上
タイトルには「13歳から」とありますが、大人が読んでも十分読み応えがある内容です。
政治や外交の知識がほとんどなかった私でも、途中でわからないことを調べながら読み進めることができました。
一方、中学生の次女は、最後まで読み切ることができませんでした。

文章自体は読みやすいんだけど、内容が複雑すぎて最後まで読み切れませんでした
歴史的な背景に加え、条約や条文なども登場するため、内容を理解するのが難しかったようです。
そのため、初めて外交について学ぶ中学生には、少し難しく感じられるかもしれません。
親子で一緒に読んだり、わからない言葉や歴史的な出来事を調べたりしながら読む方法もおすすめです。
メリット・デメリット
メリット
- 外交や安全保障の考え方を学べる
- 歴史的な出来事と現在の国際関係を結びつけて考えられる
- ニュースの背景に目を向けるきっかけになる
- 親子で社会問題について話し合える
デメリット
- 条約や歴史的背景など、理解に知識が必要な部分がある
- 中学生には内容が難しく感じられる場合がある
- 読み進める途中で、自分で調べる必要が出てくることもある
本書は、文章が読みにくいというより、扱っている内容が本格的な一冊です。
著者も、13歳の読者にとって内容が簡単ではないことを認識したうえで、読み解いていく力を信じて本書を書いたのだと、あとがきから感じました。

条文など、もっとかみ砕いて説明してくれればと思う箇所があります。
だけど、解釈の違いで意味が変わる可能性があるので、そのまま載せているのかなと捉えています。
よくある疑問
Q. 政治が苦手でも読めますか?
はい。専門用語もありますが、一つひとつ丁寧に説明されているため、「知りたい」気持ちがあれば読めると思います。
私は途中で調べながら読みました。
Q. 中学生でも理解できますか?
中学生でも読めますが、内容は簡単ではありません。実際に我が家の中学生の次女は、文章自体は読みやすいと感じたものの、内容が複雑で最後まで読み切れませんでした。
学校の授業とは違った視点から、外交について学べます。
親子で一緒に読んだり、調べたりすることで知識が深まると思います。
Q. 外交以外の内容も学べますか?
外交だけでなく、安全保障や国際情勢、日本の立場なども幅広く学べます。
開国した際の日本が海外からどのように見られていたのか、その後外交がどのように行われたのか等が、著者の意見も交えて解説されています。
『13歳からの地政学』や『国際情勢』『13歳からの戦争学』との違いを比較
| タイトル | 主なテーマ | おすすめする人 |
| 『13歳からの日本外交』 | 日本外交の歴史や、国際社会における日本の立場 | 日本と外国の関係を深く知りたい人 |
| 『13歳からの国際情勢』 | 国際政治や紛争の背景 | 世界のニュースを理解したい人 |
| 『13歳からの戦争学』 | 戦争や安全保障をめぐる課題 | 戦争を防ぐ方法や安全保障について考えたい人 |
『13歳からの日本外交』(本書)
- 主なテーマ:日本の外交・安全保障、国益と対話の重要性
- こんな人におすすめ:日本の立場から国際問題を考えたい人、ニュースの背景を深く知りたい人
- 特徴・違い:
元外交官の視点から、日本が国際社会で生き残るための「交渉術」や「安全保障」に特化して学べる一冊です。私たちの暮らしに直結する日本の選択について、親子でじっくり考えるきっかけになります。
『13歳からの国際情勢』
- 主なテーマ:世界でいま起きている紛争、主要国の政治問題
- こんな人におすすめ:世界のニュースの背景を知りたい人、現代の国際問題を網羅したい人
- 特徴・違い:
ウクライナ情勢や中国・台湾問題など、「いま世界でリアルタイムに起きているニュース」に焦点を当てています。日本外交よりもさらに広い、世界全体のパワーバランスや歴史的背景を地域ごとに学びたい人におすすめです。
『13歳からの戦争学』
- 主なテーマ:日本の国防や周辺国の関係から、日本がするべき事は何かを考える
- こんな人におすすめ:戦争や安全保障について、基礎から考えてみたい人
- 特徴・違い:
日本が戦争と無関係ではないことや、現在の平和を外交、軍事力、経済力などさまざまな要素のバランスから捉える考え方が紹介されています。
『13歳からの日本外交』を家族で読んだ感想
わかったこと
外交や安全保障の基本的な考え方
本書では、「複合的相互依存」という考え方が紹介されています。
これは、軍事面だけでなく、経済や社会的なさまざまな分野で国同士が結びついている状態を指します。
国同士がさまざまな分野で結びつくことで、外交においても相手国との関係を考える際の重要な視点になります。
本書では、日米関係や日本とほかの国々との関係についても触れながら、外交のあり方が解説されています。

友達関係でも、一人に頼りっきりになるより、お互いに大切に思える関係になりたいもんね。
ニュースの背景を考える視点が身につく
本書の中では、日本政府が行ってきた政治の背景にあった出来事にも触れられています。
この出来事を知り、「ニュースで報じられる結果だけではなく、その背景を知ることも大切だ」と感じました。
決定されたことを中心に報じるニュースだけでは、「なぜこの決断が行われたのか」を理解するのは難しいと感じます。
一歩踏み込んで、「どうして?」と考える視点が大切だと感じました。
日本や自分を客観的に見る視点
本書を読んで印象に残ったのは、自分たちの立場だけでなく、相手の立場から物事を考えることの大切さです。
本書では、外国の人々が日本をどのように見てきたのか、また、国や地域によって日本に対する見方が異なることについても触れられています。
日本で暮らしていると、自分たちの行動や歴史を、海外からどのように受け止められているのかを考える機会は多くありません。
しかし、国同士の関係には、過去の歴史や交流など、さまざまな背景があります。自分たちの見方だけで判断せず、相手の立場や歴史的な背景にも目を向けることが大切だと感じました。
相手と話し合い、互いに利益を見つける考え方
国同士の関係について、本書を読む前の私のイメージは「仲良くする」や「もめないように調整する」でした。
しかし、本書の中では「お互いの立場を考え、51%自国の主張が通れば成功」という考え方が紹介されています。48%や49%にしないことが大切だと書かれています。
一方の要望ばかりを100%押し通すことは、不満を相手に持たせることになる。改めて言葉にされ、とても印象に残りました。

この51%の主張が通れば成功という考え方は、人間関係にも通じますよね。
ちょっと譲ってもらったら、次はこちらが譲るなど、お互いに思いやれる関係が作れたらいいなと思います。
家族で読んで考えたこと
『13歳からの日本外交』は、子どもたちが読み切れなかったので母が子どもたちに解説し、感想をもらいました。

北方領土の問題について、背景で起きていた出来事を初めて知りました。
調べてみたところ、この本に書かれている『ダレスの恫喝』に付随する出来事は実際にあったことなんだね。

私も教科書やニュースで見聞きしたことしか知らなかった。

これから問題がどのように展開していくのかはわからないけれど、背景を知っていることは、冷静に国際問題を見守るのに必要だね
政治や経済についての知識が少ないことは、私にとって社会人になってからのコンプレックスの一つでした。
子どもが成長するにつれ、社会で起きている出来事について少しでも話せる親になりたいと思い、この本を手に取りましたが、思った以上に親子で会話をするきっかけとなりました。
子どもたちも、教科書とは違う情報に触れることで考えることは多かったようです。
『13歳からの日本外交』をおすすめしたい人
- 国際ニュースを見ても、背景がよくわからない人
- 外交や安全保障について基礎から学びたい人
- 日本と外国の関係や、現代史に興味がある人
- 外交官という仕事や、国同士の交渉に興味がある人
- 子どもと社会問題について話すきっかけが欲しい人
一方で、物語のように気軽に読める本を探している人や、歴史的な背景を調べながら読むのが苦手な人には、少し難しく感じられるかもしれません。
まとめ|『13歳からの日本外交』はニュースの背景を考えるきっかけになる一冊
『13歳からの日本外交』は、外交や安全保障、日本と外国との関係について、歴史的な背景も交えながら学べる一冊です。
中学生向けの本ですが、内容は本格的で、大人が読んでも考えさせられる部分がたくさんあります。
我が家では、子どもたちは最後まで読み切れませんでしたが、母が読んだ内容を伝えることで、普段のニュースについて親子で話すきっかけが生まれました。
外交について知ることは、単に国際情勢の知識を増やすだけではありません。
相手の立場を考え、物事の背景を調べ、一つの見方だけで判断しないこと。
この本を読んで、そうした姿勢を大切にしたいと感じました。
国際ニュースをもっと深く理解したい人や、子どもと社会について考えるきっかけがほしい人に、手に取ってほしい一冊です。
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記事内では比較しませんでしたが、合わせて読むことで日本と世界との関わりを考える視点が広がります。
『13歳からの地政学』
- 主なテーマ:地理から見る世界の仕組み、国際政治の基礎
- こんな人におすすめ:読書が苦手な中高生、物語形式で楽しく学びたい人
- 特徴・違い:
「地理(地球の形や位置)」を切り口に、なぜ国同士が争うのかを分かりやすく解説したベストセラーです。会話劇のストーリー形式で進むため、3冊の中で最も読みやすく難易度も低めです。まずは世界の大まかな仕組みを知りたいという方の入門書に最適です。





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