『13歳からの地政学』|どんな本?対象年齢や家族で読んだ感想

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「アメリカってどうして世界中に影響を与えているの?」

「どうして国同士で領土や領海をめぐって争うの?」

「世の中の紛争はどうして起こるの?」

そんな疑問に、考え方を与えてくれるのが『13歳からの地政学』です。

家族で『13歳からの地政学』を読んで、学んだこと、感じたことを紹介します。

タイトル13歳からの地政学: カイゾクとの地球儀航海
著者田中 孝幸
出版社 東洋経済新報社
おすすめ度★★★★★
読みやすさ★★★★★
学び度★★★★★

『13歳からの地政学』の概要

高校1年生の大樹と中学1年生の杏が、アンティークショップで古い地球儀に惹かれたのをきっかけにカイゾクと呼ばれる店主と出会います。

カイゾクは、「7日間の講義を終えたのちに課題に合格すれば、地球儀を譲る」と言い、国同士が地形によってどう関わっているのかという講義を始めます。

読んで得られること

『13歳からの地政学』では、物語を通して次のようなことを考えることができます。

  • 地理と国際関係のつながり
  • 海と貿易の関係
  • 大国と小国、それぞれが抱える問題
  • 国同士の外交の考え方
  • 国の位置や地形が安全保障に与える影響
  • 国際情勢を考える視点

『13歳からの地政学』の対象年齢

小学校高学年から大人

長女・次女は小学校高学年で読みました。

長女・次女の評価は次のとおりです。

長女
長女

周りの子も何人か『13歳からの地政学』を読んでたよ

次女
次女

本を読む子なら、5年生くらいから読めるかな
用語とかもあるから、4年生以下だと理解するのが大変かも

私自身も読んで初めて知ることが多く、大人が地政学や国際情勢を学び直すきっかけにもなると感じました。

メリット・デメリット

メリット

  • 物語形式で読みやすい
  • 大国と小国それぞれの国が抱える問題について考えられる
  • 国同士の関係を考える外交的な視点に触れられる
  • ニュースの背景を考えるきっかけになる

デメリット

  • 会話形式のため、論点がぼやけることがある
  • 大きな歴史の流れで地政学が解説されるため、細かい地域について知りたい場合は向かない

よくある疑問

Q.地政学ってなんですか?

地理的な条件から国際政治を読み解く学問です。

『13歳からの地政学』では、地理的な条件をもとに「なぜアメリカが大国となったか」「小国はどのように行動するのか」「貿易や各国の国益にとって、なぜ海が重要なのか」といったことを考えていきます。

Q.ニュースがわかるようになりますか?

本書を読むことでニュースが網羅できるわけではありません。

しかし、ニュースを見た際に「この出来事はなぜ起きたのだろう」「どう考えればいいのだろう」という考えを持つきっかけになります。

Q.小学生でも読めますか?

小学校高学年から読み進められると思います。

物語形式で読みやすくなっています。

次女も5年生で読み、「少し用語が難しかったけれど面白かった。」と言っていました。

『13歳からの地政学』と『13歳からの 図解でなるほど 地政学』『こども地政学』違いを比較

タイトル特徴おすすめしたい人
『13歳からの地政学』物語形式で地政学から見た今の世界とこれからを学ぶはじめて地政学に触れる人
『13歳からの 図解でなるほど 地政学』歴史の出来事を地政学で読み解き、これからを考える基礎をはぐくむ「なぜこの問題が起きているのか」を知りたい人
『こども地政学』豊富な図解で地政学の考え方を学ぶ地政学の入門として触れたい人

比較した『13歳からの 図解でなるほど 地政学』『こども地政学』についても、我が家で実際に読んで本音レビューを書いています。お子様の興味に合わせて選んでみてくださいね。

\『13歳からの 図解でなるほど地政学』レビュー/
\『こども地政学』レビュー/

家族で読んだ感想

わかったこと・感じたこと

貿易は主に海を渡って行なわれている

世界の貿易は、9割が船で行われているとのこと。重いものやかさばるものは船で運ばれているんだろうなと思っていましたが、想像以上の量が船での輸送なんですね。

本書の中では、ロシア産のはちみつがどのように運ばれているのかが書かれています。

身近な食品はどうやって日本まで運ばれてくる?

本を読んで「生鮮食品はどうやって運ばれているのだろう?」と気になったので、いくつか調べてみました。

生鮮食品の例

品目輸送方法輸送期間の目安
バナナ保冷船3日~3週間(フィリピンから)
パプリカ(オランダ産)飛行機5~6日
パプリカ(韓国産)船最短約8時間

輸出国や取り扱う品物によって、船や飛行機の使い分けがされていることがわかります。

天候や事故、政治的なトラブルにより、航路が使えなくなると輸送が混乱して生活に影響することを認識させられました。

以下の外部ページを参考にさせてもらいました。

バナナ / パプリカ(オランダ産) /  パプリカ(韓国産)

アメリカの強さを地政学から考える

本書の中では、アメリカが海上交通に大きな影響力を持っていることや、国際的な通貨としてドルが使われていることなどから、アメリカの強さについて説明されています。

また、アメリカは自国の通貨であるドルを刷ることで、資金の調達も可能という考え方も書かれています。

母
母

「ドルが足りなければ、刷ればいい」ということなのかな。

でも、たくさん発行すればよいという単純な話ではないんだろうな。

深い海と核抑止の関係を考える

本書では、核ミサイルの発射拠点が攻撃されるリスクを避けるため、核ミサイル発射が可能な原子力潜水艦を深い海に潜ませるという考え方が紹介されています。

母
母

各国はお互いに核の発射場に照準を合わせており、相互に監視していると思っていました。

深い海が戦略上、重要な拠点となるのですね。

遠交近攻という、国同士の位置関係でかかわり方が変わるという考え方

「遠交近攻」は近くの国と対立しながら、遠くの国と同盟・友好関係を結ぶ外交戦略を表す言葉です。本書では、この考え方を国同士の関係を考える例として紹介しています。

母
母

シルクロードなどを通じて遠くの地域と交流しながら、近くの国とは領土をめぐって争うこともあったのかな、と想像します。

大きな国が抱える問題とは?

国が大きくなると、管理しなくてはいけない国境線が長くなります。また、抱える民族も増えるため、全体の意思を統一することが難しくなることがわかりました。

父
父

土地が多いと、得られる資源が増えるというメリットの裏に、人心の統一や国境線の管理などの煩雑な課題が増えるんだね。

小国が大国に圧倒されないための工夫

経済基盤や国力が小さくなりがちな小国。本書では、NATOへの加盟は小国が安全保障を考える際の手段の一例として取り上げています。

※NATOは1949年に設立された北大西洋条約機構で、加盟国の安全保障や集団防衛に関わる国際組織です。本書で紹介されているクロアチアは、2009年にNATOに加盟しています。

(参照元:wikipedia)

母
母

第二次世界大戦が終わり、平和となったと感じていますが、現在も駆け引きが続いているのだなと感じます。

アフリカの経済発展について考える

本書では、植民地政策による民族の分断などを背景として、アフリカ諸国が抱える問題について説明されています。

次女
次女

ユニセフの募金活動を毎年学校でやっているけれど、どれくらい助けになっているのかな?と知りたいです。

母
母

『13歳からの地政学』を読むと、経済的援助だけではなく、それぞれの地域で課題を改善する力を育てる必要があるのかなと思いました。

地形や位置によって国の安全や豊かさが左右される

周囲を海に囲まれているか、他国に隣接しているかの違いにより国の状況が変化します。

アメリカは広大な土地が海によって守られているため、他国に攻め込まれにくいことがわかります。反対に、本書では、北朝鮮についても、周辺国との位置関係から自国の安全保障を考える必要があると説明されています。

母
母

日本は海に囲まれているけれど、近年はドローン技術も発達しているので、海に囲まれていることだけで安全と言い切れるわけではないなと思いました。

『13歳からの地政学』を読んだ家族の感想

長女
長女

私の印象に残ったのは、国籍が何度も変わった韓国出身の女性の話です。

世の中の状況に翻弄されて、大変な思いをしただろうなと思いました。

次女
次女

光ファイバーを束ねた海底ケーブルから情報を盗まれている話、怖いなと思った。

母
母

主人公の大樹が、学校の勉強だけでなく将来を考えることも大切と考え直すシーンが良かったな。

父
父

国内で仲良くすることも大切だし、他国との外交を通して交流を深めることが大切だなと思ったよ。

『13歳からの地政学』は、主人公たちの会話を通して地政学だけでなく、外交の考え方や国際情勢についても知ることができます。

家族で読んでも心に残ったところは異なりました。

長女は一人の少女が苦労した話に共感し、次女は自分が普段やりとりしている情報について考えたようです。

おすすめしたい人

  • 地政学について初めて学ぶ人
  • 国際情勢を地理的な視点から考えてみたい人
  • ニュースの背景を考えるきっかけが欲しい人
  • 親子で国際情勢について話すきっかけになる本を探している人

まとめ

『13歳からの地政学』は、主人公の大樹と妹の杏がカイゾクとの7日間の講義を通して、過去の出来事や各国の行動の理由、これからの国や個人としての考え方を学ぶ物語です。

歴史は、地形や外国との関係、人々の思惑などが折り重なって作られてきたのだと感じました。

そして、これから世界がどうなっていくのか、自分たちはどう考えていけばいいのかを考える視点を与えてくれる本でした。

記事内で紹介した本

あわせて読む事で、地政学に対する理解が深まります。

『13歳からの図解でなるほど地政学』

『こども地政学』

概要
豊富な図解で地政学を学べる

小学生高学年から楽しめる地政学の入門書

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