「投資って難しそう」
「子どもの自分には、将来のお金について考えるのは難しい」
「株って、たくさんのお金がないとできないんでしょう?」
そんな疑問を持つ中高生に読んでほしいのが、『13歳からの3000円投資生活』です。
本書では、投資信託を利用した投資の考え方だけでなく、お小遣いの使い方やお金の計画、大学進学に必要なお金、奨学金などについても紹介されています。
そのため、投資を始める方法を知るだけでなく、「自分のお金をどう使うのか」「将来のためにどんな準備が必要なのか」について考えるきっかけになる本だと感じました。
この記事では、『13歳からの3000円投資生活』で学べることや対象年齢、メリット・デメリット、類似本との違い、そして我が家で家族と一緒に読んだ感想を紹介します。
| タイトル | 一生お金に困らない! 13歳からの3000円投資生活 |
| 著者 | 横山 光昭 |
| 出版社 | アスコム |
| おすすめ度 | ★★★★★ |
| 読みやすさ | ★★★★★ |
| 学び度 | ★★★★☆ |
『13歳からの3000円投資生活』の概要
本書では、早めに投資を始めるメリットや、投資をするための手順について書かれています。
また、『13歳からの3000円投資生活』は、投資の方法だけを解説した本ではありません。お小遣いの使い方や、大学進学に必要なお金、奨学金など、子ども自身が将来のお金について考えるきっかけになる内容も紹介されています。
未成年の投資については制度が変化しているため、本に記載されている内容について次の理解が必要です。
2014年 旧NISA開始
2016年 ジュニアNISA開始
2018年 つみたてNISA開始
2022年4月 成人年齢が20歳から18歳に変更される
★2022年6月 本書発売
2023年 旧NISA、ジュニアNISA新規購入終了
2024年 新NISA開始
本書では未成年口座での投資について書かれており、NISAでの運用には触れられていません。現在の新NISAは18歳以上からが対象です。
※NISAの制度は変更される可能性があるため、実際に利用する場合は金融庁などの最新情報をご確認ください。
『13歳からの3000円投資生活』で学べること
本書では、『投資信託』での投資を中心に、次のことを学べます。
- 早めに投資を始めると、複利の考え方や金融について学ぶきっかけになる
- 株を買う以外に、投資信託という選択肢を知ることができる
- お金を使うための考え方、計画の立て方
- 大学進学を希望する場合の予算についての考え方
- ネット証券での投資の始め方
対象年齢
13歳から大人まで
本書は「13歳から」というタイトルですが、投資のメリットや投資信託については大人にも参考になる内容です。
一方で、お小遣いの使い方や大学進学にかかるお金、奨学金など、子ども自身が将来について考える内容も多く含まれています。
反対に、大人が投資を始めようと思って手を取るには内容にずれがあると感じます。
大人が主体で読む場合は、同シリーズもおすすめです。
『3000円』投資の本一覧
| タイトル | 発売日 | 概要 | Amazonリンク |
| はじめての人のための3000円投資生活 | 2016/6/24 | 長期でコツコツと投資を行う方法について、子どもの教育費や老後の資金などを考えながら学ぶ。積み立て投資の入門書 | |
| 3000円投資生活で本当に人生を変える! | 2017/6/24 | 『はじめての人のための3000円投資生活』の投資実例などを紹介 | |
| 貯金感覚でできる3000円投資生活 デラックス | 2019/9/22 | お金についての考え方と、投資実例などを紹介、積み立て投資の入門書だが、新NISAではなく旧NISAについて書かれている | |
| 13歳からの3000円投資生活 | 2022/6/28 | 子どもの立場から「お小遣いの使い方」や「将来の学費」を見据えて投資について学ぶきっかけになる本 | |
| はじめての人のための3000円投資生活 新NISA対応版 | 2023/4/27 | 積み立て投資について、旧NISAから新NISAへの変更点なども書かれた入門書 | |
| 月3000円からはじめる新NISA超入門 | 2024/11/6 | 新NISAを始める人への入門書。積み立て投資で得らえるメリットや疑問に答える本 |
『3000円投資』シリーズの中で、現在の新NISAについて知りたい場合は、『はじめての人のための3000円投資生活 新NISA対応版』『月3000円からはじめる新NISA超入門』があります。
メリット・デメリット
メリット
- 積立投資を長期で続けることや、複利の考え方を学べる
- 18歳から成人として生活する前に、金融リテラシーについて考えるきっかけになる
- お小遣いの中から投資に回すお金をどう考えるかがわかる
- 大学に行くために必要なお金について考えられる
- オンライン証券口座を開設する手順について触れられている
デメリット
- 個別株投資を具体的に行う方法については書かれていない
- 口座開設の手順が書かれていますが、手順が変更される可能性がある
※口座開設の条件や手順は変更される可能性があるため、実際に開設するときは各証券会社の最新情報を確認する必要があります

個別株投資について書かれていないとデメリットで挙げましたが、子どもの金融リテラシーを高める目的の場合は、メリットにもなります。

我が家の「父」は、個別株に手を出して一喜一憂しています。
子どもには、投資信託という選択肢や、長期的にお金を考える方法について知ってもらいたいと思いました。
よくある疑問
Q.子どもが投資をする意味はありますか?
本書では
- 投資は18歳成人の前に金融リテラシーを高める目的としても有効
- 学費や生活に必要なお金について、投資をきっかけに考える
- 若いうちから投資を始めることで時間を味方につけることができる
という考え方が書かれています。
「子どもの自分には関係がない」ではなく、「自分のお金が社会の動きでどのように変化するのか」と経済に興味を持つきっかけにもなります。
Q.タイトルに書かれている「3000円」の理由は何ですか?
本書は「3000円投資」のシリーズとして発刊されており、無理に「3000円からの投資」という意味ではなく、シリーズ名としての意味合いが強いと書かれています。
お小遣いの中で無理なく投資することをおすすめしています。
Q.新NISAについて書かれていますか?
「未成年口座での源泉徴収なしの特定口座」での運用について書かれています。
本書内では、2014年から始まった旧制度のNISA、その後に設けられたつみたてNISA、ジュニアNISAについて触れられていますが、2024年から始まった現在のNISA制度については別途確認が必要です。
『13歳からの3000円投資生活』と『13歳からの投資入門』『13歳からの金融入門』『お金の大学』の違いを比較
| 本 | 特徴 | おすすめしたい人 |
| 『13歳からの3000円投資生活』(本書) | 具体的な子ども自身のお小遣いの使い方から、投資信託を利用した資産形成の考え方を学べる | お金の使い方や学費について考えたい中高生 |
| 『13歳からの投資入門』 | お金の価値から投資までの流行に左右されない考え方を学ぶ | 投資に興味を持った中高生 |
| 『13歳からの金融入門』 | 金融や投資について体系的に学ぶ | 金融や経済の仕組みを学びたい人・金融の用語を知りたい人 |
| 『お金の大学』 | 大人向け。実践的なお金の知識を学ぶ | 家計管理や資産形成など、実践的なお金の知識を幅広く学びたい人 |
比較した『13歳からの投資入門』『13歳からの金融入門』についても、我が家で実際に読んで本音レビューを書いています。お子様の興味に合わせて選んでみてくださいね。
『13歳からの3000円投資生活』を家族で読んだ感想
わかったこと、感じたこと
早めに投資を始めるメリット
本書では、早めに投資を始めることで得られるメリットとして、複利効果以外の面についても紹介されています。
一つは、少額の投資を通して値動きに触れることで、投資や金融について学ぶきっかけになること。
もう一つは社会人になったばかりの頃は奨学金などを返済する必要がある可能性があり、少額からでも投資を始めることが難しくなると本書では書かれています。
私も新NISAから投資を始めましたが、もっと早く始めていれば、経済ニュースの見方などが変わっただろうなと思っています。
また、証券口座を開設したり、投資の設定をしたりといったことは、普段の生活に追われているとなかなか取り掛かることができませんでした。
始めた後だからこそ、本書の主張する「早めに投資するメリット」を理解できます。
子どもに株の価格について話をしたり、国際情勢とどう関係しているのか語ったりしますが、自分事にすることが大切だなと感じます。
個別株を買う以外に、投資信託という選択肢がある
投資や株の取引というと、「資産家が大きなお金でするもの」というイメージがないでしょうか?
本書は少額から取引できる投資信託を紹介しています。
投資信託には、複数の企業の株式などに分散して投資する商品があります。
また、個別株を購入する場合とは異なり、小額から購入できる商品もあります。
個別株投資の単元株について調べてみました
個別株の購入には、「単元株」という取引の基本単位があります。私は昔、「株式投資は1000株で売買する」というイメージを持っていました。
現在は100株単位での取引が一般的になっています。
調べたところ、以前から1000株以外の単元株も存在していたようですが、2007年から2018年にかけて、100株での取引ができるように徐々に変更されていたそうです。
(参考:日本取引所グループ|売買単位の統一)

昔は1000株単位というイメージが強かったけれど、今は100株単位が基本なんだね。投資の仕組みも時代とともに変わっているんだなと知りました。
お金を使うための考え方、計画の立て方
『13歳からの3000円投資生活』は、「投資はいいよ、さあ投資を始めよう」と単に勧めるだけの本ではありません。
お小遣いをもらった際、「そのお金をどのように使えばいいのか」という根本的な考え方も提示されています。
重要なのは、今購入を考えているものが「欲しいもの」なのか、それとも「必要なもの」なのかを見極めること。本書ではその大切さが説かれています。

私は主婦で、スーパーで食材などを買いますが、うっかり欲しいもの(お菓子)を購入してしまいます。『家族も好きだし』と思ってカゴに入れますが、意思が弱いなと思います。

安かったからって、よく買ってくるけど、太ってしまうし良くないよね。

『消費』『浪費』『投資』のお金の使い道について考えると、私自身も普段のお金の使い方を見直したくなりました。
大学進学を希望する場合の予算についての考え方
公立の大学に行った場合の学費や生活費の目安・奨学金という選択肢について書かれており、4年間で総額いくらになるのかを考えることができます。
また、奨学金にも「貸与型」と「給付型」があり、貸与型を選択した場合は返済する必要があることにも触れています。
著者は、家族の中で「子どもの進学にかかる学費の何割かは、子ども自身に負担してもらう」という努力目標を伝えているそうです。
投資でも同じことが言えますが、「自分のお金」が関わってくると、将来のことも自分事として考えやすくなるのではないかと思います。

「学費がいくらかかるのか」、「お金と時間を有効活用するにはどうしたらいいのか」を考えることで、子ども自身の将来が豊かになるのではないかと共感しました。
ネット証券での投資の始め方
ネット証券で口座開設をする際、未成年が口座を開設する場合は証券会社によって条件が異なることが書かれています。
本書では、親が証券口座を持っていることが条件の場合もあれば、15〜17歳なら自分名義の口座を作れる証券会社もあるとのこと。
システムや制度の変更の可能性があるため、開設する際には条件を再確認する必要があると感じました。
また、投資の始め方や購入の方法に関しても、最新の情報を確認する必要があります。

よくwebで『スマホで10分で開設できる』と見るけれど、暗証番号の控えや細かいポイントの設定などをしていると、30分以上かかってしまいます。
※現在の口座開設条件は証券会社によって異なり、変更される可能性があります。実際に口座を開設する際は、各証券会社の最新情報をご確認ください。
家族の反応

投資の本だと思ったら、お金の使い方や大学進学についてが印象に残った。

欲しくて買ったけど、結局あまり使わなかったおもちゃとかあったな。あれは思い出しても反省してしまう。

奨学金の制度についてあまり知らなかったから、利用するかは家族との話し合いになるけど勉強になったな。

この本が出版されてから、奨学金の制度や金利も変わっているから、利用するときは最新情報を確認したほうがいいね。

私は奨学金っていうと、相当頭がいい人じゃないと給付型をもらえないと思ってたんだ。

今は制度が整えられて、前より選択肢が増えているんだね。
『13歳からの3000円投資生活』は、「投資をするためのお金をどうやって捻出するのか」について子どもの視点から考えさせてくれる本です。
お金を使うときに、「必要」と「欲しい」を区別する考え方や、大学進学をするためにはいくら必要なのかを知ることができます。
長女・次女ともに、自分の将来や生活を考えるいいきっかけになったと感じます。
おすすめしたい人
- 投資に興味を持っている中高生
- お金の使い方について子どもと一緒に考えたい保護者
- 個別株だけではなく、投資信託という選択肢を知りたい人
- 大学進学にかかるお金について考えたい中高生・保護者
- 投資だけでなく、金融リテラシーを身につけたい人
まとめ
『13歳からの3000円投資生活』は、投資の方法だけでなく、お金の使い方や将来必要になるお金について、子ども自身が考えるきっかけになる本です。
お小遣いの中から投資に回すお金をどう考えるのか、「欲しいもの」と「必要なもの」をどう区別するのか、大学進学にはどのくらいのお金が必要なのかなど、投資以外にも学べることがありました。
我が家では、子どもたちと一緒に読むことで、お小遣いの使い方や奨学金について話すきっかけにもなりました。
投資に興味がある中高生はもちろん、子どもと一緒に「お金」や「将来の生活」について考えてみたい保護者にも、参考になる一冊だと感じました。
記事内で紹介した本
あわせて読む事で、投資やお金に対する理解が深まります。
『13歳からの投資入門』
概要
お金の価値から投資までの流行に左右されない考え方を学ぶ
- 物の「値段」ではなく、「価値」とはなにか考えられる
- 投資のリスクと上手に付き合う考え方が身につく
- 「株式投資」に関する基本的な知識が身につく
『13歳からの金融入門』
概要
金融の仕組みや、株取引の用語等が網羅的に理解できます。アメリカの制度を基準に書かれています。
- 生活とお金の関係がわかる
- 金融用語の意味を理解できる
- 将来のお金との付き合い方を考えるきっかけになる
『お金の大学』
概要
大人向け。実践的なお金の知識を学ぶ
- 貯める力について学べる
- 稼ぐ力について学べる
- 増やす力(運用など)について学べる




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